雲南省の南端にある孟定

雲南省の南端にある孟定はミャンマー人とタイ族が程よい程度に混ざる場所。芒市から南傘までは1日1本のバスが午前10時に出ている。バス自体は瑞麗から来て芒市に一旦泊まるものだ。途中、象達まではがたがた道だが、象達から南傘まではスムーズな舗装道路となっている。南傘自体は人工的に造られた街といった感じで新たに区画されたブロックが続く。国門(国境)までは3キロ(三輪バイクで5元)で行け、ミャンマーのコーカン地区で国境から近くて一番賑わう街は老街(ラオカイ)となる。国門から老街まではあと10数キロある。国門では通行証が必要となるが裏道を通ればミャンマー側を覗くことも可能。孟定は南傘から耿馬に行く途中の街で、耿馬行きのバスが頻繁に出ている。また、南傘から老街へのバスは無いが、何故か孟定から老街へは1日2本のバスが出ていて、ミャンマー人が中国で最初に泊まる街は孟定ということになる。孟定の街の道路標識にはミャンマーのシャン族のシャン文字が振られており、シャン族系ミャンマー人が多いことが分かる。逆に南傘には中国人(漢人)しかいなくつまらない街だ。ここ孟定からミャンマーのラシオまでは160キロしかなく、ラシオ出身のミャンマー人が快餐店を開いていて安く食事できる。孟定のマーケットは規模が大きく、市場マニアでも失望することはないだろう。朝にはうるち米と干し肉が食べられるし、民族服飾店ではシャン語のカラオケにシャン文字とタイ文字双方の歌詞の字幕が入ったビデオを流していて、VCDやDVD(1枚4元/90曲ぐらいまとめたもの8元)を入手することができる。徳宏州の芒市ではミャンマーのシャン国旗が看板に見られたし、孟定と耿馬を中心に活躍するシャン語シンガー岩更などは個人CDを出していてそのジャケットにはシャン文字が使われていて、意外なほどシャン文化が中国南部のタイ族居住地域にまで浸透していることが分かる。また街には村人の寄付で建てられたタイ族の仏教寺院があって、タイナー文字(傣納文)と共ににタイ北部やビルマに見られる、キリスト教で言えば教会ラテン語のようなタイ・ランナー文字が使われているのを目にすることができる。