大理慶洞村の聖源寺へサイクリング

繞三霊の行事で知られる大理慶洞村の聖源寺に、喜洲までのサイクリングを兼ねて行ってきた。聖源寺は名に寺とは付いているが仏教よりも白族の信奉する本主を祀る廟で本主廟でも最高位の神都となっている。大理古城から喜洲までは17キロの道のりがあり、今日の目的は聖源寺だが2キロ程行けば喜洲に出るのでついでに覗いてみることにした。
大理のレンタル自転車は朝8時から夜の8時まで開いているのでゆっくり10時頃自転車を借り(ジャイアント製の普通自転車で一日15〜20元でデポジット300元かまたはパスポートを預ける)、まずは南詔保和寺へ。道路は道幅が狭く交通量の多い大麗線ではなく、山側のもう一本の道路を行く。この道は大理三塔の前に以前あった鳳凰像を取っ払い地下道工事をしているため一部が単車線となって埃が舞い上がるが、それ以外は平坦で道幅が広く交通量も少ない。行ってみると保和寺は観音殿が新築工事をしており見るものがなかった。次に湾橋の道路脇にある周保中故居を覗く。湾橋から聖源寺までは少し距離があるのでここで昼食を摂ってもいいかも知れない。
やっと聖源寺に着くと例のごとく老婆たちが座って手持ちの木魚を叩きながら呪文を唱えていた。また廟の両側が参詣者が炊事ができるように釜が並んでおり、祈祷の後に鶏をさばいてみんなで食事をする場所となっている。午後ずっと呪文を唱えていた老婆たちも午後3時ごろになると手を止めて、供えてあったナツメを載せた米糕(水糕と乾糕のうちの水糕)を持ちだして参加者一人ずつ等分する作業を始めた。まず一番上のナツメを取り去ってから、米糕を切り出しやすくするために細糸を縦横に渡した後、蒸し器ごとひっくり返して糸で切り出してゆく。ナイフは使わない。また一方ではみかんやりんごやクッキーや乳扇なども各自持ち帰るように人数分振り分けていく。この時、日本のひな祭りの時の白い雛あられに、はちみつ味の液体の入ったような温かい飲み物も振舞われる。米糕はハレの日の食べ物でつくるのも手間がかかるものだが、ご馳走になったので暇することにした。次に喜洲へは2キロ程進み右に折れて大麗線に出れば良い。ここで朝か夕方に見かけた時しか食べられない米湯(2元)を食べてから帰路についた。