雲南のディープ・サウスである孟連

雲南のディープ・サウスである孟連に行ってきた。孟連の街のはずれにタイ族の集落である娜允古鎮があり、ここには昔この地を統治した土司の館である宣撫司署が残っている。宣撫司署には小さい民族博物館が併設していて共に無料で見学することができる。また歩いて直ぐの所には孟連総佛寺(無料)と中城佛寺(2元)もある。娜允古鎮とは別に今回は合わせて中国とビルマ第二特区ワ州に隣接する勐啊にも行ってきた。ワ州はビルマ連邦の一州で、かつてはビルマ共産党の根拠地であったが1989年に現地の将軍がビルマ共産党から離脱してからは事実上の独立自治州の形態を取ってきた。州都の邦康(別名は邦傘)はワ族を中心とするワ州連合軍(UWSA)の本部のある場所でもある。20年前には国境となっている橋を渡り、歩いて30分ほどの邦康に泊まれたのだが、今日では古い橋から2キロほど離れた場所に新しい国境が開いて大型トラックが出入りする近代的な建築物が立ち並ぶ場所に様変わりしている。孟連からのミニバン(14元)もこの新しい国境に着く。近くには隴海安康佛寺という割と立派な寺院も建っていた。しかし古い国境の傍には昔泊まった勐啊賓館が昔と姿を変えずに残っていたのには感慨深いものがあった。こっそり国境越えするには現地人のバイクか三輪で橋を渡る代金も含めて50元かかるが、危険を冒して高い金を払ってまで行くほどのことでもない。またビルマ第二特区ワ州はヘロイン・覚醒剤の産地でもあることからセンシティブな地域となっており、孟連の街から出る道路にはチェックポイントがあり悪いことはできない。