オフラインに広がるTwitterのハッシュタグ

#を文字列の頭に付けて後から発言を一括で検索したり、ジャンル分けに使える便利なTwitterハッシュタグだが、Twitter以外の日常世界にも広がっているようだ。ハッシュタグは今はグーグル社員であるクリス・メッシナChris Messinaが提案して名付けたもので、2007年8月にサウス・バイ・サウスウエストのイベントで#sxswのハッシュタグを付ければ、Twitterメッセージが分類しやすくなるとTwitter上で提言したことが始まり。ハッシュタグが広がるには少し時間を要したが、火がつくとあっという間に広がった。そして当初の後から発言を一括で検索したりジャンル分けするといった機能付け以外の意味を付されて、例えばハッシュタグを付けてその言葉自体は書いている本人自身が信じていないことを強調したり、ただ強調に使われるようにもなった。またハッシュタグは今ではオフラインにも広がっている。英語の口語の中でなかばメンタル・ハッシュタグとしてAwkwardやWinningやFailなどの単語の前にパウンド(#)を付けてPound failなどと言ったりする。オフィスの会話でもHashtag sorry I’m late(遅れて全く済まない)やHashtag bad day(全くついていない日だ)などと使ったりする。またハッシュタグ・マフィアと呼ばれるギークな人々は、蟹のはさみのように人差し指と中指を曲げてジェスチャーをするエア・クォートAir quotesと同様に、片方の手の人差し指と中指を別の手の人差し指と中指の上に重ねてパウンド・マークを作って会話中に使ったりする。

“You’ll see them used as humor, as sort of meta-commentary, where you’ll write a message and maybe you don’t really believe it, and what you really think is in the hashtag.” So, for instance, a messages that reads “3 hour delay on Amtrak #StimulusDollarsAtWork,” likely implies that the user does not, in fact, think that their stimulus dollars are hard at work. [...] Hashtags have also made their way into the vernacular. “Because of the use of hashtags, you can use one word to describe something and it’s kind of a mental hashtag,” Ms. Wilcox said. “So it’s like, ‘Awkward!’ or “Winning!’ And yes, definitely ‘Fail.’ For that one I often hear ‘Pound fail.’ ”

https://www.nytimes.com/2011/06/12/fashion/hashtags-a-new-way-for-tweets-cultural-studies.html