はてなブックマークがダメなわけ(続)
naoya氏のはてなブックマークがtagを実装していない理由として挙げていたのが,タグをつける作業とコメントする作業は、書かれているページの内容を要約するという点で非常に似通っているので,コメント欄、タグ欄が両方備わったインタフェースで、その両方を毎回入力するのはなかなか面倒というものだった。
タグをつける作業とコメントする作業は、人の思考回路の視点から考えると、そのページに書かれていることを要約するという非常に似通った作業ではないでしょうか。コメント欄、タグ欄が両方備わったインタフェースで、その両方を毎回入力するのはなかなか面倒です。(実際 del.icio.us でコメントを丁寧に記しているユーザーはそれほど多くないようです)
http://d.hatena.ne.jp/naoya/20050507/1115455315
del.icio.usにおいてもコメントを入れているユーザーは多くないのはユーザーがexperimental post to del.icio.usを使っていないか,extended(コメントに当たる)が情報検索時に参照されること(英語に限る)を知らないか,だと思う。del.icio.usのexperimental post to del.icio.usではテキストをハイライトしてもテキストを拾えないけれども,
javascript:d=document;te=getSelection();t=encodeURIComponent(te);u=encodeURIComponent(d.location.href);ti=encodeURIComponent(d.title);void(open('http://del.icio.us/new/xxxxxxx?v=2&url='+u+'&extended='+t+'&title='+ti,'delicious','width=760,height=500'));
xxxxxxはユーザー名。とすればテキストが拾える。del.icio.usのextended欄にはコメントを入れてもいいし,ページの要約を入れても自由なのでテキストをハイライトしてからブックマークレットをクリックするだけで取り込まれるので手入力の必要がないし,機械的なテキストの切り出しと違って欲しい所だけ意図したように切り出せる。
これを応用して
javascript:d=document;te=getSelection();t=encodeURIComponent(te);u=encodeURIComponent(d.location.href);ti=encodeURIComponent(d.title);void(open('http://del.icio.us/new/xxxxxx?v=2&url='+u+'&extended='+t+'&title='+ti,'delicious','width=760,height=500'));void(open('http://b.hatena.ne.jp/add?mode=confirm&title='+escape(document.title)+'&url='+escape(location.href)));
xxxxxxはユーザー名。とすればdel.icio.usでもはてなブックマークでも同時にブックマークできるし,ポストの時点ではてながテキストをひろってくれればコメントを書く必要もない。したがってコメントはタグの代わりにならないし,タグもコメントの代わりになるものではないので両方付ければいいのであって,それに伴う手間はポスト時点でのテキストをスクレープするだけでよくなる。ユーザーの負担をかけないのであれば,del.icio.usのこのフォームが参考になる。
また,naoya氏は別のところで,次のように言っている。
話はちょっと変わるのですが、はてなブックマークの一番良い所っていうのは何でしょう。その中の一つ(僕は一番だと思っているのですが)は、"○○users"をクリックした先、エントリーページでブックマーカーのコメントをまとめて閲覧できることだと感じています。
rssモジュールを使ってはてなブックマークをチェックしているユーザーにとっては,○○usersとかはあまり関係ないのでないかな。次世代のwebとしてのweb2.0での重要な点としてdigital-web.comでは6点挙げていて,そのうち,Emergent navigation and relevance (users are in control)とAdding metadata over time (communities building social information)があって,web2.0においてはナビゲーションはユーザーにゆだねられて,コンテンツがどの場所にあるかは重要ではない点とソーシャル・ブックマークのように時間をかけてユーザーによてメタデータが蓄積されていく点があげられている。今はブックマークがどの場所にあろうとユーザーにとっては重要ではなくて,はてなブックマークをrssでbloglinesで見る人もいれば,spiderousでチェックする人もいるわけでブックマークのトップページにいちいち見に行く機会は少なくなる。
http://digital-web.com/articles/web_2_for_designers/
http://spiderous.textocean.com/japan/
はてなが技術的にタグを実装できながらそうしないのはキーワードがあるからだと思う。タグでは自作タグが許され,キーワードで許されないのはまずいとの判断が働いたのでないか。キーワードでは自作キーワード禁止の動きとかあるけれども,タグはあくまで利己的であって自由につけられるが,禁止をするまでもなく,パワー・ローが働いて多くの人がつけるタグはますます多くの人がつけるのであまりつかわないようなタグは自然と情報の海の底へ沈んでいく。
しかし、今のはてなキーワード周りでは、こういったことを有名人でない人がやろうとすると、批判されるという傾向があるようだけど、誤爆の危険性が少ないものに関しては、緩くして欲しいなあ。
http://beta.g.hatena.ne.jp/another/20050329#1112052934
という訳で、自作キーワードを絶対否とするこの案には反対。
自作キーワードを禁止したいという人は、こういう微妙な知名度の人たちに対して冷たいようだ。しかし、不特定多数を相手にしている以上、公共性はあるだろう。今後も、そういう需要は増えるはずで、自作キーワードを全て否とするのは、はてなで緩やかな繋がりを作る動きを止めてしまうことになってしまう。